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バルカン半島旅の記録[1] ベオグラード編

Published: at 08:00 AM

2024年5月の旅の記録。ベオグラード編。
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入国

アテネから空路で入国。入国審査は何も聞かれず、こちらの挨拶すら無視されるレベルで無言。
空港は無料Wi-Fiあり。

両替

通貨はセルビア・ディナール(RSD)。
入国後、預け荷物を受け取るエリアに自動の両替機がある。混んでいたので私はスルーして、荷物エリアを出たところにあった有人の両替所を利用した。
レートは市内の方が良いかもしれないが、短期滞在で使う程度の額なら大した差にならないのであまり気にしなくて良いと思う。
スーパーやカフェ、キオスクなど大抵の場所でクレジットカードが使える。

市内交通

ベオグラードにはバスとトラムがある。過去にはチケットがSMSでしか買えない時期があったらしいが、今はアプリで簡単に買うことができる。
バスとトラムのチケットは共通。紙のチケットはおそらく存在しない。

Beograd Plus (Android)
Beograd Plus (iOS)

アプリは英語表記があり、メールアドレスで登録が行える。

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Account > Tickets Purchase > Time-based and Dailyと進むと、90分チケット(50RSD)もしくはDailyチケット(120RSD)を買うことができる。時間のカウントダウンは購入時点から始まる。Dailyチケットは24時間有効で、日付が変わるまでではない。
旅行者が主に訪れる空港や市内中心部はゾーンAに含まれる。

私は入国時点でSIMを持っていなかったので、念のためアテネの空港でDailyチケットを購入しておき、空港からも市バスで移動した。
空港からの移動にはシャトルバスもあり、そちらは現金払いで乗れるようだった。

バス、トラムのルートはGoogleMapで見ることができた。

深夜バス

有難いことにベオグラード市内は深夜もバスが走っている。
週末の午前3~4時頃に1度利用してみたが、バスが時間通りに来ずかなり待った。同じバス停で待っている人には、酔いつぶれて?ほぼ寝ている男性と、善良そうな学生風の青年がいた。
バス自体に危険はないと思うが、暗い中待つのは安全とも言い切れないし、そもそも1時間に1本程度しか来ないバスが遅れると相当な時間をロスすることになるのであまりおすすめはしない。

ちなみに、反対方向に見えた中心部から郊外方面に向かうバスは利用者が多く、飲み帰り風の女性たちも普通に乗っていた。中心部なら待っている間も周囲に人がいるだろうし、タイミングが合えば利用しても良いかもしれない。

タクシーアプリ

セルビアはUberやBoltが使えないため、それらに似たYandexGoというアプリを一度使ってみた。

Yandex Go (Android)
Yandex Go (iOS)

使い方はUberとほぼ同じで行き先を事前に指定し、料金はアプリを通じて払うことができる。
深夜だったせいか車の数が多くなく、こちらに向かっているはずの車が途中で全く動かなくなるなどして車を捕まえるのに30分以上かかった。それ以外は特に問題なく使えた。

他にもPinkTaxiというアプリがあり、街中でこのロゴをつけた車をよく見かけた。

Pink Taxi (Android)
Pink Taxi (iOS)

使う機会がなかったので定かではないが、このアプリはタクシーを呼ぶだけで料金は事前に確定せず、支払いもその場で行うらしい。

SIM

以下の条件のSIMを求めており、事前に調べてもローミングについてがよく分からず現地で何とかすることにした。

購入したもの

結論から言うと、YettelのプリペイドSIM(5GB, 7Days, 500RSD)を購入し、バルカン半島でのローミングアドオンをアプリから追加した。
いろいろ彷徨った末の選択だったが、我ながら良いチョイスだったと思う。
費用は合計1000RSD(約8.5€)だった。

Yettel prepaid packages

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購入場所

街中のキオスクで購入した。
キオスクではmts, A1, Yettelなど主要な通信会社のSIMを売っており、店頭にプランが貼り出してある。どの店も大体同じものを取り扱っているようだった。
買うときはどれが欲しいかを言って支払うだけ。スペインのようにパスポートの提示などは必要ない。

アクティベーション

アクティベーションはとても簡単だった。
スマホにSIMカードを入れて有効にし、何かしらの番号に電話をかければよい。私は自分のスペインの電話番号にかけた。それだけで全てが完了し、PINを入力するタイミングすらなかった。これでいいのかと逆に心配になった。
アクティベーションやTop-upについてはパッケージの中の説明書に書いてあり、英語表記もある。

Yettelアプリ

アプリで使用状況を確認したり、アドオンや追加のプランを購入したりすることができる。ただし問題があり、表記はセルビア語のみである。

Yettel (Android)
Yettel (iOS)

スクショを取ってGoogleレンズで翻訳することを繰り返すとなんとなく理解できた。UIは良いので、慣れるとそれなりに使えるようになった。

ローミングアドオン

いろいろ見ているうちに西バルカン諸国でのローミングアドオン(7days, 1GB, 499RSD)を見つけ、まさに求めていたものだと思いアプリで購入した。
対象エリアはモンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、北マケドニア、アルバニア、コソボ。少なくとも私が訪れた場所(スコピエ、プリズレン、ティラナ、ベラト)では問題なく繋がった。

アドオンの購入にはまずクレジットを追加する必要がある。
アプリのトップ画面に残りのクレジット(最初は0.00RSD)が表示されているので、“Dopuni”をタップし、次の画面で追加したい金額(今回は500RSD)を選択する。
“Uplati dopunu”をタップするとクレジットカードでの支払い画面になるので、必要事項を入力し支払う。

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クレジットをチャージできたら、ローミングアドオンを追加する。
ボトムメニューから”Usluge”を選択し、“Roming”をタップ。
今回は目的地から探すため、“Dodaci po destinaciji”を選択する。

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訪問先の国を選択する。もし国名が最初から表示されていない場合は、検索ボックスに国名をセルビア語で入力すると出てくる。
選択後、“Odaberi”をタップすると”Zapadni Balkan 1GB 7dana”が表示されるのでこれを選択する。

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アドオンの詳細が表示される。
十分なクレジットがある場合”Aktiviraj”のボタンが表示される。これをタップするとアドオンの購入とアクティベーションが行われる。
クレジットが足りない場合は、クレジットを追加する画面に誘導される。

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以上でアドオンを追加することができる。
アドオンは追加した時点で有効となるので、もし旅程が7日ギリギリの場合はセルビアを出る直前に購入する方が良い。
私は5日間利用し、1GBでは心許ない気もしていたが、利用状況をアプリで確認しつつ節約して使えば足りた。
ちなみに元のプランも含め、7日間というのはアクティベーションした時点から24時間×7だった。

購入までの裏話

空港では入国後、預け荷物を受け取るエリアにmtsとYettelのSIM販売ブースがあった。しかしYettelはスタッフが不在で、mtsも1人しかおらず、人が集まり混んでいた。なんとなく高いプランしか売ってなさそうな気もしたので諦めて市内で買うことにした。
荷物エリアを出た後は通信会社のショップのようなものは見当たらなかった。

市内(旧市街)に出てまずYettelのショップに行くも、バルカン半島でローミングできるSIMが欲しいと言うと、今日はもう売れないと言われる。何故。
翌日の午後以降に来るか、キオスクで買うと良いとアドバイスをもらう。

そこで近くに合ったA1の店に行き、またローミングできるSIMが欲しいと言うと、そんなものはこの世に存在しない(!?)と言われる。んなわけねーだろと思ってThank youと言い店を出たが、もしかしたらA1のプランには存在しないという意味だったのかもしれない。

mtsはそもそもGoogleMapに表示された位置に店が見つからなかった。

途方に暮れたのでアドバイス通りキオスクで買うことにするも、店員さんに英語喋れるか聞くとみんなNoと言う。仕方ないのでそのまま「バルカン半島でローミングできて1週間使えるSIMカードが欲しい」というようなことを英語で言うと、やはりよく分からないという顔をされる。
もうローミングできなくてもとりあえずセルビアで使えればいいやと思い前述のSIMを買う。Yettelにしたのは事前にいろいろ調べていた過程でHPなどのイメージが良かったから。UIって大事。
店員さんは英語できないと言いつつ一般的なやり取りは普通に分かっていた。このあたりの感覚は日本人と近いのかもしれない。

バスターミナル

ベオグラードのバスターミナルはバス乗り場に入るのに入場料(220RSD)がかかる。
向かって一番左の窓口で入場料を現金で支払い、レシートを見せると乗り場に入ることができた。スコピエ行きのチケットはあらかじめ買っていたので、バスに乗る際にFlixbusのアプリで表示した。

(おまけ)ベオグラードでおすすめの食堂

Sarajevski ćevap „To je to“

一人でも居心地が良く、セルビアらしいメニューがあって値段も手頃。支払いは現金のみ。
ローカルな素朴さがありつつ外国人にもオープンな場所が好きだなと気づく契機となった。

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