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バルカン半島旅の記録[0] プロローグ

Published: at 08:00 AM

この1年間主にヨーロッパを旅しまくっているものの、今まで訪れた場所は少し調べれば情報が手に入るところばかりであまりブログを書く意味を見出せなかったのだけど、バルカン半島に関してはかなり不明な点が多く個人ブログやRedditに助けられたので私も記録を残しておこうと思う。

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日程とルート

日程

2024年5月半ばの8日間。

ルート

アテネ(ギリシャ)→ ベオグラード(セルビア)→ スコピエ(北マケドニア)→ プリズレン(コソボ)→ ティラナ経由でベラト(アルバニア)→ ティラナ経由でアテネ

route-map

ルートを決めた背景

当時アテネに1ヶ月部屋を借りておりアテネ発着なことは決まっていた。
そもそもアテネ拠点にした理由は、バルカン半島周辺を周りたい + 通貨、SIMなどの面でEU圏内の方が便利(前月までスペインにいたため)+ 移動するなら首都が間違いないだろうというものだったのだが、この判断は微妙に失敗だった。
地図を見れば分かる通り、アテネはバルカン半島の先端にある。

greece-map

アテネからギリシャの他の名所、例えばメテオラやテッサロニキに行くだけでもバスで4~5時間以上かかり交通の便はあまり良くない。
飛行機についても、ヨーロッパのLCCに慣れた身からするとバルカン半島内のフライトは距離に対してあまり安くない。周辺のEU国との往来路線、例えばソフィアーブダペスト間やティラナーミラノ間などは結構安いが、バルカン半島内の移動はそこまで需要がないのだと思う。バスの方が圧倒的にコストを下げられる。

そのような事情もあり、移動だけを考えれば圧倒的にテッサロニキを拠点にすべきであった。そうするとソフィア、オフリド(北マケドニア)、アルバニア、イスタンブールなどへの陸路移動が可能でもう少しルートに選択肢があった。1週間まるまる出かけずに複数回に分けて周ることもできたかもしれない。実際テッサロニキは古代からギリシャの交易の中心地となってきたらしい。地図を見ればそりゃそうですよねという感じである。

とはいえアテネ観光もしたかったし、宿のキャンセル期間も過ぎていたので以下の方針でルートを決めた。

  1. 期間は1週間程度に収める
    拠点のある旅の特徴として、日程が延びるほどコストがかさむ。バックパッカー的な陸路旅とは相性が悪い。今回はアテネへの行き帰りのみ飛行機を使い他はバス移動とした。本当はブルガリアやモンテネグロにも行きたかったが泣く泣く諦めた。

  2. 安全重視。深夜移動はしない
    バルカン半島の治安がよく分からず女1人なこともあり、移動時間が勿体なくても夜行バス・列車は避けた。実際のところ治安は全く悪くなかったので、たぶん深夜移動しても問題は起きなかっただろうと思う。

  3. 問題が起こりそうなルートは避ける
    トラブルも旅の醍醐味と言いたいところだが、体力的にも金銭的にもそこまでの余裕がないため少しでも問題が起きそうなことは避けた。具体的には、プリズレン、ベラトにそれぞれ2泊して日程に余裕を持たせ、コソボへの移動に関しては以下を守った。

    • コソボにはセルビア以外の第三国から入国・出国する
    • セルビアに行った後にコソボに行く

    前提として、セルビアはコソボの独立を認めておらずセルビアの一部だと考えている。その他の隣接国である北マケドニアとモンテネグロは独立を認めており、アルバニアはコソボと仲良しで独立を推奨している(コソボ住人の大半はアルバニア系)。そのためセルビアーコソボ間の移動が問題となる。

    第三国→コソボ→セルビアや、セルビア→コソボ→第三国のルートで移動した場合、セルビアでコソボの入出国記録が認められず不正とみなされる恐れがある。後者に関してはその後再びセルビアを訪れない限り問題ない気もするが、まあ避けた方が無難である。セルビアーコソボ国境は情勢が不安定で銃撃事件なども起こっているのでその意味でも避けた方が良い。今回北マケドニアは特別行きたかったわけではないのだが、この理由でルートに追加された。

    また、パスポートに過去のコソボ入国の記録があるとセルビアで入国拒否される可能性があるという情報を見た。これについては問題なく入国できたという人もいたし、同一パスポートで複数回往来する人がいないわけないのであまり気にしなくて良いのかもしれないが、念のためセルビアに先に行ってからコソボを訪れることにした。

予約サイトなど

飛行機

Aegeanair

行き帰りともにAegean Airlinesを利用した。
前述の通りRyanairなどの格安航空会社と比べるとあまり安くはないのだが、機内持ち込み荷物が1つ無料で、なんと軽食もついており、アプリも使いやすくて値段に見合うクオリティだった。

バス

GjirafaTravel

ルートや時間を調べるのにはGjirafa Travelを利用した。
路線によっては予約もできるサイトなのだが、チケットの印刷が必要らしく面倒だったので購入は現地で行った。表示された時間や値段の情報は合っていた。

Flixbus

唯一、ベオグラード→スコピエ間はFlixbusで予約した。
Flixbusのプラットフォームを利用しているだけで実際はFudekという会社のバスだった。

宿泊


ベオグラード編に続く